2018年2月24日土曜日

第806回バンコクスリウォンロータリークラブ例会(2018年2月20日)



806回バンコクスリウォンロータリークラブ例会(2018220日)
@インターコンチネンタルホテル4

【メンバー出席者】
中島様、スモン様、梅村様、ウィム様、鈴木様、山田様、小田原様、栗並様、飯田直樹様、北浦様、藤江様、立川様、入江様

19時開会点鐘
国歌斉唱(タイ・日本)
ロータリー4つのテスト

VISITING RTN
天童東RC 赤塚様、武山様、ユイガキ様、阿部様
七尾みなとRC 戸田様
海南RC 岡本様、
富士吉田RC 畠野様

GUEST
幸長様
ヴィヴィアン・クアン様
ヤマキ様
栗原様
山本様
磯村様
萬様
藤岡様

《鈴木会長より・会長報告》
ゲストスピーカーの幸長さん、たくさんのゲストの方々、ロータリアンの皆様、こんばんは
本日はグローバルグラウンドでチェンマイに明日(21日)、チェンマイに行っていただく天童RCの方々も集まっていただき誠にありがとうございます。
そして、私事でございますが、昨年から病気をいたしまして日本とタイを行き来している生活を送っています。自分の病気と闘いながら、周りの人たちのサポートもあり何とかここまでやってこれましたが、この先少し休ませていただき病気療養に専念をいたします。仕事も小さな会社ですけども、トップを維持していけたらなと思っております。
そして、次の会長エレクトの北浦様が7月から就任していただく予定でしたが、今週末にクラブに出ていただいて、31日(木)から交代という形にさせていただきたいと思っていますので、来週まで務めさせていただきます。
今後ともご支援をいただき、なにとぞよろしくお願いいたします。
私の話はこれで終わらしていただきます。

《飯田前会長よりプロジェクト報告》
ロータリアンの皆さん、ゲストの皆さんこんばんは。
今年の一年間の我々のプロジェクトをご紹介したいと思います。
今年は全部で13回ございます。1110日に徳山東RCの浄水器から始まりまして、1127日、124日、114日ということで、今日にいたるまで4回実施をしてまいりました。そして明日(221日)は5回目になり、非常に大事なプロジェクトということをご認識していただければと思います。
天童東RCの寄付金の額は7万ドル(約670万円)で浄水器22台を3つの県(チェンマイ、メーウォンソン、ガッターコ)にある16か所の学校の贈呈をいたします。来週の26日はソンクラー県にあるハジャイで支援プロジェクト、36日はチェンマイ、12日はアユタヤ、19日はムクダハンでプロジェクトを行い、そして456月と立て続けにプロジェクトが行われますので、スリウォンの皆さんは参加をお願いいたします。みんなでプロジェクトを盛り上げていくことが我々のステータスでもあります。どんどん参加をお願いいたします。
最後に、今年一年間の支援金の総額が630万バーツ(約2,000万円)です。
そして我々が社会に貢献をしている額を合わせると870万バーツ(約2,500万円)になります。
これで話を終わります。ありがとうございました。

《天童東RCの赤塚様より挨拶》
皆さんこんばんは。天童東RCの会長を務めさせていただいております、赤塚と申します。私は雪が4メートルも積もる山形県の天童市から来てまいりまして、今は32度の暑い地にやって参りました。
スリウォンRCの皆様にお会いすることを、大変楽しみにしてまいりました。
また、阿部元会長に連れられまして、十数年前に初めてスリウォンRCに足を運ばせていただき、大変感激をいたしました。
といいますのも、浄水器寄贈の話になりますが、タイの東北の地方にまいりまして、私どもと一緒に浄水器寄贈を経験し、子供たちから暖かい歓迎をいただき、笑顔が今でも忘れられません。これまで歴代の会長方を初めとし、その子供たちのために何ができるのかをクラブで話し合いまして今に至ります。
現在と十数年前を比較してみると、スワンナプーム空港からバンコク市内まで行くのに大分様子が変わりまして、高いビルが立ち並び、発展のスピードの速さに本当に驚いております。
明日からチェンマイに行ってまいりますが、また子供たちの感動を見られることを心から楽しみにしております。またスリウォンRCの方々と共に頑張る所存でございます。
今後とも末永いご支援と、スリウォンRCの発展を願いまして会長の挨拶とさせていただきます。本日は本当にありがとうございました。

《入江ロータリアンよりメイクアップ報告》
今月から入会したばかりで緊張しております。
先ほど福岡からバンコクに戻って参りまして、214日のバレンタインデーに福岡RCに参加させていただきました。会場は日設グランドホテルでした。
会員数が約140名で非常に大きなクラブでございました。福岡の中では一番古いロータリークラブでバナーの交換もさせていただきました。
なんと、博多織を施した素敵なバナーです。
翌日(15日)は東京方面に行きロイヤルパークホテルで行われている、東京ベイRCに参加させていただきました。20名ほどのクラブで、福岡RCと同様にバナー交換をさせていただきました。両クラブとも暖かく歓迎をしていただき、東京ベイRCの皆様から寄付金を預かって参りました。235千円の寄付金をいただいてまいりました。
報告は以上です。ありがとうございました。

ゲストスピーカー幸長様》
皆様こんばんは。只今ご紹介をいただきました、NEW-ERA INTERNATIONAL株式会社及び
Y GLOCAL株式会社の代表の幸長かなこと申します。本日はゲストスピーカーとしてお声掛けをいただきまして、非常に光栄です。
本日のお話ですが、何を話そうと非常に迷いまして、ビジネスのノウハウやタイなどは、先輩方がたくさんいる中で話すのもどうかと思い、私自身のことについてのお話をさせていただきます。過去と今とこれからのお話をさせていただきたいと思います。
今回は、ブルーオーシャンを泳ぐというテーマでお話をさせていただきたいと思います。
ブルーオーシャンとは、経営戦略論の一つであり、マーケティング用語として最近使われるようになりました。
競争相手のいない未開拓市場などを意味し、現在ではブルーオーシャンに因んだ本などが出版をされております。
反対の言葉として、レッドオーシャンという言葉があり、この意味は競争の激しい既存市場と言われております。簡単にブルーオーシャンの説明させていただきました。
まず、私の自己紹介でタイに来るまでの間を説明いたします、
1982年兵庫県姫路市で生まれ、海外好きの両親に連れられ、いろいろ国に旅行に行っておりました。
小学校6年生の頃に初めて親元を離れ、ニュージーランドに留学をし、現地の学校に通い、現地の家にホームステイを経験しました。そんな経験をしていつかは、日本を出て海外で暮らしてみたいと願望が芽生えました。
小さい頃の私は、好奇心旺盛でわんぱくで、男の子みたいな女の子でした。
正直に申し上げるとあまのじゃくで負けず嫌い。
中学進学時にアメリカンスクールに通い、英語の勉強してみたいなと思い、両親に相談をしたのですが、通学が不便で断念しました。
高校進学時の時は、海外よりも芸術に興味を持ち、地元の工業高校のデザイン科に進学をしました。長期休みなどを利用し、海外に短期留学をしていました。
2001年の高校卒業を機に、大学進学を考えましたが、学ぶという目的を見出せなかったので、両親に相談をしたところ、海外を勧められ海外留学を決めました。
まず海外の行き先を考えましたが、留学として一般的な欧米などには興味を持たず、以前からアジアに興味があり、珍しい言語を習得したかったのでタイに留学をしました。
その後の6月にシーナカリンウィロート大学のタイ語コースを受講し、タイ語の読み書きを勉強しました。
2002年から就職活動をしましたが、異国の地なのでどうやって仕事を探せばいいのかもわからず、求人求職の掲示板を見つけて、なんとか求職活動をし、奇跡的に声をかけてくれたアパレル企業に就職をし、通訳フリーランスのお仕事をしていました。
その後はもっと新しい業種で働きたいと思っていたら、ちょうど製造業をタイで立ち上げたいという経営者と出会い、タイ語などのサポート役としてお手伝いをしていました。
その時初めて製造場というものを知り、製造業は機械が物を作ると思っていたが、機械を動かすのは人であるということが大事だと感じ、製造業にどっぷりハマりました。
その会社が立ち上がる際に正社員として雇っていただき、完全にアパレル業界を退職いたしました。
その後、再びご縁があり、一社目となるNEW-ERA INTERNATIONAL株式会社を設立いたしました。こちらは自動車の電気部品を製造している企業です。
゛女性では難しい業界で大変でしょ゛とよく言われますが、働いているスタッフは女性が多いので、共通する部分があったりして、あまり大変とは思わないです。
企業をして2年が経ち、和協会に申し込みました。当時は小田原さんが役員を務めておりました。
2013年には2社目になる、コンサルティング系の事業を行う、Y GLOCAL株式会社を設立をいたしました。
そして今年の2018年にはWAOJEバンコクの支部長に就任させていただきました。
この話を振り返ってみると、私はブルーオーシャンの住民だったなと思います。
そしてブルーオーシャンの住民になる方法がいくつかあります。
一つ目は人が真似していない且つ、自分がワクワクすること、まだない価値を創造する、厳しくても成長のできる場に自らを置く。
これがブルーオーシャンの住民になる方法だと私は思います。
私は数えきれないほどの失敗をしてきましたが、゛人生において起こっている事は全て、自分がしてきた事の結果、もしくは運命であり、災いさえも今後の人生を豊かにする勉強材料であること、楽観的且つ感謝の気持ちで受け入れる、そしていいときはおかげ様の気持ちで、謙虚に過ごす、そうすることで心が豊かになり、愚痴が出ず道が開ける。゛
これは私の一つの心得であり、ビジネスでもプライベートでも躓くことがたくさんありますが、この心得を常に思っていたからこそ、周りの助けがあり今の自分があるかもしれません。
なので、これからも同じ気持ちで過ごしていきたいと思っています。
本日は長いスピーチでしたが最後までありがとうございました。


20
時閉会点鐘








2018年2月15日木曜日

第805回バンコクスリウォンロータリークラブ例会(2018年2月13日)






805回バンコクスリウォンロータリークラブ例会(20182月13
@インターコンチネンタルホテル4

19時開会点鐘
国歌斉唱(タイ・日本)
ロータリー4つのテスト


【メンバー出席者】
平田設立会長、鈴木会長、梅村RTN、飯田光孝前会長、中島前会長、スモン前会長、飯田直樹前会長、北浦RTN、藤江さん、小田原前会長
VISITING RTN
高知西RC 松田会長、塩田様、山崎様、小野山様、尾崎様、奥村様、田中様、井上様
東京北RC和田前会長
GUEST
西村様、福本様(ホームページより)
藤岡様(小田原前会長より)

≪鈴木会長より・会長報告≫
東京北RCから、高知西RCから、ようこそお越しくださいました。またゲストの方々、私どものメンバー、こんばんは。
私は日本を離れて25年ですが、とっても日本を恋しく思うオリンピックの時期がやってまいりました。昨夜、銀メダル1つ、銅メダル2つという嬉しいニュースに勇気をもらい、感動いたしました。
そんな形で私たちがやっているロータリーの活動が皆様の心に届くような事があればいいなと思っております。
今日は理事会、自転車委員会もありましたので、早速ご報告させていただきます。

≪飯田光孝前会長より、自転車委員会のご報告 ≫
まず昨日、日本から2650地区より20名のローターアクトが入りまして、クロントーイ地区の幼稚園で衛生指導を行いました。子供たちに衛生観念を植え付けるという大切な使命が、ロータリーの強調事項の中の水と衛生でございます。この衛生指導というものが、我々の力を入れている浄水器の設置とリンクしている部分でございまして、今回クロントーイ幼稚園を訪れました。実はこのクロントーイ幼稚園、小田原前会長が以前よりずっと支援されている所でございます。
それに関連いたしまして21日チェンマイに行って参ります。22台の浄水器をチェンマイ、メーホンソン、タークこの3つの県の16の学校に贈呈いたします。
日本より天童東RC、バンコクスリウォンRCからは中島前会長、梅村RTN、山田RTNと私で行って参ります。式典はチェンマイ、メーホンソン、ターク県の学生が70名、チェンマイの知事、日本総領事、3360のガバナーというメンバーが参加しまして、この中で贈呈式と教育指導を行います。朝9時に出発して、夜中の23時ごろ戻ってくる予定でございます。
翌週ですが、南のソンクラー県に行って参ります。これも非常大きなプロジェクトでございまして、自転車200台贈呈を10校、浄水器を6台、図書が6万バーツということで、たくさん支援が集まっております。日本からは九州の玉名RCから3名、徳島プリンスRCより4名、盛岡西北RCより4名ご参加、また参加はされませんが支援金を頂いておりますのは東京ベイRC、五所川原RC、焼津南RC、今日お越しいただきました高知西RCの皆様のお気持ちも届けてまいります。
26日、日帰りで行って参ります。皆様に伝わるようにレポートいたします。
312日、アユタヤ県での福井あじさいRCの自転車、浄水器贈呈式、319日はムクダハン県での富山シティーRCの自転車贈呈式があります。
この場をお借りしまして、お願いがあります。自転車の寄付が不足しておりまして、機会がありましたらご協力いただけると助かります。

来年はシリントン王女のプロジェクトに参加いたします。これが9月。
北浦年度になってからですが108日には直接会いに行って目録をお渡しする予定が決まっております。
以上です。ありがとうございます。

≪北浦様より、理事会の報告≫
こんばんは。飯田前会長よりご報告がありましたので、割愛させていただきます。
重ねまして108日のシリントン王女のご挨拶ですが、どうぞ皆様ご予定を空けておいて下さい。
浦和中RCより自転車の贈呈依頼を受けておりますので、私より連絡させていただきます。

≪贈呈式≫
スリウォンから今回支援金をいただきました領収書をお渡ししたいと思います。
高知西RCより、高知銘菓をいただいております。ありがとうございます。

≪高知西RC松田会長よりご挨拶≫
高知より総勢8名で参りました。バンコクスリウォンRCの活動に微力ではございますが、お手伝いさせていただきたいと思います。これからもご活躍、ご活動と皆様のご健勝をお祈りいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


GVA Law Office(Thailand)Co.,Ltd. 代表弁護士 藤江大輔様より「弁護士から見た日本とタイにおける起業」について
皆様こんばんは、バンコクスリウォンRC1年程お世話になっております藤江と申します。
自己紹介をしたいと思います。
今、GVA法律事務所のバンコク立ち上げという形で東京から来ております。創業、スタートアップ、起業に特化した事務所でございます。これまでの支援業種ですが、電子書籍、オンラインゲーム、人口知能を開発している企業であったり、新規立ち上げを支援しております。創業7年目の若い事務所です。このような企業様と共に立ち上げをお手伝いさせていただき、法律家の観点から回答させていております。
もうひとつの特徴としまして、今まで弁護士は国際展開は少なく、勿論日本の資格者なので日本だけでというのが多かったのですが、そういう業界を変えていこうとしたのがまさに私たちでございます。

事業としては3本柱でやっております。
グローバル部門としまして、東南アジアに、今後マレーシア、シンガポールにも展開していきます。
少し珍しいところで私どもジンメイテックという株式会社を作っておりまして、エンジニアと共に人工知能を開発ておりまして、リスク判定をしていくシステムです。
今現在250社訪問先を支援しておりまして、弁護士は20名強おります。

そのような創業支援を行っている私から、日本における起業環境についてお話させていただきます。よく言われるスタートアップとは、事業のプロトコルを作って、事業説明を作って、投資家を見つけて、プロダクツを作成する。ポイントは投資家を見つけるというところです。ここが中小企業、伝統的な製造業の仕組みとはやや違うところでして、彼らは基本的に資産が少なく融資を受けられません。ですので投資という形で投資家に出資をしてもらい事業を運営します。我々が創業したのが2012年です、その時点で日本では600億が投資に回されていました、2016年の段階で2100億の規模、約3倍になり、日本のベンチャーでは2100億円が約1000社に1年間で投資されています。
この状態は継続して拡大していくと思われています。
こういったお金を使って、現在何をしているかと言いますと、人工知能を使ったサービス、仮想現実を使ってバーチャルを体感したり、音声認識端末を利用したサービス、仮想通貨を
利用したサービス、インターネットに繋がったサービス、外国人向けのオリンピックに直結したサービス、写真を取り込んで自動翻訳できるサービス等を開発しています。
例をあげると、IoTInternet of Things)を使ったサービスで、この機械に息を吹きかけるとアルコール量を検知してくれて、明日の二日酔い防止に繋がります。ネットが本人の健康状態のデータ、体質からの体のデータを教えてくれる東芝の製品です。
あとはバーチャルリアリティーVRチャットと言われるサービスで、インターネットの中にもうひとつの世界を作り、コミュニティーを広げ友達を作ったり、ビジネスを作ったりします。この中でどこに弁護士が必要なのかと言うと、人材紹介業をした場合どんなライセンスが必要なのか、どの国でやっているのかという法律問題をサポートします。

創業環境という事について、ベンチャー企業の資金調達ですが、融資ではなく投資で行います。株式の第三者割当増資、出資と言う形でお金を入れ、そのかわりに株式を公開します。この会社が将来上場しました、売却しましたという、価値の上がった株式を売る、キャピタルゲインを得るという事を商売にしているベンチャーキャピタルがあります。
弁護士から見ると、ファイナンスの報告がとても複雑化しております。ここ最近大きく変わったのが、優先株という特殊な制度を使って資金調達を行うと言う制度です。
スタートアップ、ベンチャー企業の資産は株式だけです、株式を渡すことによって大手の会社から人材を引き抜いてくるなどがあり、株式に対するサポートが非常に重要になります。

例として創業者のAさんが資本金500万円で起業します、その後追加で500万円の増資を受けました。Aさんは株式を50%保有しています、これが通常の会社です。もし優先株で500万円調達する場合、優先株の場合は、1株あたりの値段をつり上げる事ができます。例えば10倍の資金調達が可能になります。このようなマジックのうような話があるのかと思われますが、条件が色々ございます。
購入の際に金額を5倍、6倍とレバレッジとかけられる事により、売れた時に大きく帰ってくるという設定をします。アメリカでは開発された投資方法で、これにより投資家は投資しやすい状態になりました。投資家は、信頼できる投資商品として安心して買えるという事になります。実際、優先株にするだけで10倍になるのは何だと言う事ですが、アメリカでは普通株と優先株との差は10倍開いています、10倍ルールと言われており、日常的に運営されています。

次はタイにおける起業環境をご紹介します。タイ全土で20113億の投資、現在105億円規模になりました。日本に比べると1/20規模で回っています。今海外の投資家がタイへの出資を積極的に行っています。105億円は90社にしか回っていません。
タイのベンチャー企業の開発は桁が違います。今年開業予定のTRUE DEGITAL PARKオンヌットエリアですが、レジデンスと24時間営業の商業施設、研究所とオフィスが完備されます。タイ国内の通信会社は国内外の投資化を呼び寄せています。完成したら東南アジア最大のベンチャー創業の施設になると言われています。

そこでどういうサービスをやっているかと言うと、オンラインでの学校の宿題管理で学生たちの苦手な分野を支援したり、過疎地の農村管理をサポートしたり、現地に行かなくても不動産の内見ができる等、技術はかなりしっかりとしたものに出来上がっております。
非常に難しいのは、タイの法制度で第三者に株式を割り当てることができなくなっており、第三者割当増資という制度がありません。
優先株も作れますが、どういう内容の優先株制度なら許されるかと言う判例がありません。
かつ従業員へのストップオプション制度もありません。タイで増資したい場合、株を渡して株主になってもらいますが、株主でなければ新規の投資はできません。他の株主への調整も必要で煩雑の手続きになり、外国人投資は嫌がります。タイでの投資が面倒なためスタートアップは、シンガポールに親会社を作ってそこからお金を回すというのが一般的な形になります。従いましてタイの企業で開発費のかかる自社のプロダクト、ソフトウェアーなどを持つと言うことは非常に難しくなります。
こんなタイですが、昨年10月法の改正案が出されました。
優先株の優先権を明確にしましょう、従業員のストップオプションを出しましょう、社債を発行しましょうという、今のシンガポールの制度に限りなく近い形の制度が、あとは国会の承認待ちというところまで進んでいます。これが出来るようになると、タイに対する小口の投資がやりやすくなります。世界で勝負できるサービスが開発されるはずです。近い将来にこれが実現できるとタイの未来は明るいでしょう。

≪飯田直樹前会長より記念品のお礼≫
2650地区ローターアクトの皆様より、お土産をいただいております。
ありがとうございます。

≪鈴木会長より閉会にあたり≫
高知RCの皆様、遠くからご支援いただきましてありがとうございます。藤江さんメンバーースピーチありがとうございました。とても良い刺激になりました。
では805回例会を閉会いたします。


20時閉会点鐘






2018年2月9日金曜日

第804回バンコクスリウォンロータリークラブ例会(2018年2月6日)

804回バンコクスリウォンロータリークラブ例会(201826日)
@インターコンチネンタルホテル4

19時開会点鐘
国歌斉唱(タイ・日本)
ロータリー4つのテスト

VISITING RTN
シーロムRC PDGカセムチャイ様
上田RC 横沢 様
東知多RC 安藤 様
御茶ノ水RC キノミヤ様
宇治RC 清水様
盛岡東RC サカイ様
焼津RC 中村様
バンラックRC 鶴田 様
五所川原RC  PDG山崎様

GUEST
山田様、諸田様、上野様、山本様、藤岡様、岩田様、茂木様、村田

≪誕生日・記念日≫
平田設立会長・奥様
栗並様奥様・サエコ様

≪鈴木会長より・会長報告≫
皆様、こんばんは。たくさんのタイと日本のRCから、本日の飯田さんのスピーチを聞きに来てくださった方々、誠にありがとうございます。

皆様のぬくもりを感じると、繋がりを持てていることへの幸せを感じます。手をグッと握ると、その手からパワーを頂ける気がします。本日は、メンバースピーチである飯田さんのお話を楽しみにしております。また、来週には自転車委員会と理事会を予定しております。宜しくお願いします。

TOPICS
五所川原RCより26日に予定している浄水器の贈呈式を実施いたします。
岡山北RCよりバナーを受領いたしました。


≪飯田光孝元会長より・プロジェクト報告≫
パストガバナーの皆様、パスト会長の皆様、ゲストの方々、スリウォンRCの皆様、メンバースピーチの飯田直樹さん、こんばんは。ご指名にあずかりまして、プロジェクトのご報告をさせて頂きます。2月3月は、予定が込み合っています。皆様に、お手伝いをお願いすることもあるかもしれません。
まず、来週の12日、日本の2650地区からローターアクト20名が参ります。クロントイ幼稚園にお伺いし、手洗いの方法を中心とした衛生指導を実施して参ります。我々もその衛生指導に参加し、続く浄水器支援に繋げていきたいと考えております。小田元会長、鈴木会長、私の3名で、お伺いする予定となっております。
続いて、各種プロジェクト報告となります。221日に、天童東RCとのグローバルグラントがございます。7万ドル、22台の浄水器を、チェンマイ・メーホンソンを含む3県・16の学校に贈呈いたします。我々がポストとなり、天童東RCがインターナショナルパートナー、チェンマイ県がローカルパートナーという立場で、3つの地区が共同して行うプロジェクトとなっております。22台という大きな規模となっており、式典には、チェンマイ知事、日本の総領事の方にもご出席頂きます。
翌週の26日、ソンクラー県で自転車・浄水器の贈呈がございます。自転車については、九州の玉名RCがスポンサーとなっております。200台の日本の放置自転車をタイで組み立てて、贈呈するといった内容となっております。また、浄水器6台の贈呈もございます。本日お越し頂き、支援金のご協力も頂きました五所川原RCの方々、誠にありがとうございました。また、盛岡西北RCの方々もお越しくださいましてありがとうございます。今後も4名の方々にお越し頂けると伺っております。また26日に、一緒にソンクラー県に伺い、支援金も頂ける予定となっております。また、東京ベイRC有志の方々より1台、徳島プリンスRCより2台。高知ウエストRC。焼津南RCの方々もご協力誠にありがとうございます。今回、式典には参加できませんが、こちらも支援金をお預かりさせていただいております。しっかりと、お気持ちを現地の方々に伝えて参りますので、何卒よろしくお願いします。ですので、226日、参画するクラブが6つ、実際に現地に伺うのは、3つのクラブとなったプロジェクトとなっております。宜しくお願いします。
その後、36日に、東京大崎RC、安城RC、福井あじさいRCとの図書支援がございます。312日は、福井あじさいRCとの自転車、浄水器支援。319日は、ムクダハン県にて自転車贈呈を予定しております。

212日:衛生省(ローターアクトによる)
221日:チェンマイ県を中心とする浄水器・7万ドル支援
226日:ソンクラー県、自転車200台、浄水器6台支援
36日:図書支援、268,000
312日:アユタヤ県にて、自転車・浄水器支援
319日:ムクダハン県にて、自転車支援

1年の中でも非常に多くのプロジェクトが集中しておりますが、皆様のご協力を引き続き宜しくお願い申し上げます。


≪シーロムRC・カサムチャイパストガバナーより≫
鈴木会長、皆様こんばんは。ようこそバンコク、ようこそバンコクスリウォンRCへ。
~※以下、タイ語によるスピーチ~
本日は、昔からお付き合いをさせて頂いている、バンコクスリウォンRCに久しぶりにお伺いすることができ、大変うれしく思っております。今年で17年目を迎えられたと伺っております。3350地区のメンバーの一人として、バンコクスリウォンRCがこれまで行ってきて非常に大きな偉業に対して、大変嬉しい気持ちと共に、誇りに思っております。何故、誇りに思っているのかと申し上げますと、バンコクスリウォンRCが日本の色々な地域・クラブと連携を取り、コーディネーションをし、タイの支援を必要とする場所に、今までもしっかりと支援を行ってきているということに対して、誇りに思っているのであります。日本のクラブ、例えば昨年の豊中RCとの人工透析器9台の支援をシーロムRCにて実施しましたが、スリウォンRCに色々と手助けを頂いたこともございました。これからも17年、18年、19年と続いていくと思いますが、バンコクスリウォンRCはタイにおいての、日本語で運営をする日本人の方々のクラブという非常に大きな特徴を持っています。日本の方も、多く訪問し、会場としている場所も非常に良く、メイクアップもしやすいという点も非常に優れていると思います。今シーロムRCが進めているグローバルグランドで、東北地方に病院のベッドを届けるというプロジェクトを進めております。180台ほどを想定しておりますが、約10台の支援金が不足している状況です。グローバルグランドでの承認が完了しましたら、皆様からご支援を頂けましたら幸甚に存じます。引き続き今後とも宜しくお願いします。誠にありがとうございました。


≪飯田直樹元会長よりメンバースピーチ~店舗ビジネス成功の秘訣~≫
改めまして皆様こんばんは。ご紹介にあずかりました飯田直樹と申します。
本日は、バンコクスリウォンRCの前会長として、メンバースピーチを30分程させて頂ければと思いますので、どうぞお付き合いくださいませ。
本日のテーマは、『店舗ビジネス成功の秘訣』、となっております。非常に大きなテーマでありますので、とても緊張しております。早速ですが、お話する内容を大きく4つに分けさせて頂きました。

    自己紹介
    何故タイか、何故タイで薬局なのか、何故タイでクリニックなのか
    薬局(店舗)ビジネス成功の方程式
    飯田直樹 経営論
最後のトピックに関しましては、私が約10年会社の経営を実施してきた中で、学んできたこと・感じてきたことをまとめさせていただいた内容となります。

    自己紹介
本日は質問形式で自己紹介を実施していきたいと思います。

Q:年齢は?
A:30歳です。1988(昭和63) 113日、横浜市の戸塚区で生まれました。東京まで1時間程。鎌倉・江の島などの観光地の近くに位置しております。

Q:タイに何年いるでしょうか?
A:7年目となります。タイに移住したのは、201139日。東日本大震災の2日前でした。初めてタイを訪れたのは、この1ヵ月前です。

Q:ロータリー歴は何年でしょうか?
A:6年目となります。

Q:私が最初に行っていた仕事は何でしょうか?
A:システム販売です。私の最初の仕事は、実は、薬局勤務や飲食店店長でもないのです。

Q:どのような家族構成だと思われますか?
A:母子家庭の一人っ子となります。色々な方に「では、ご両親が薬局を経営されていたのですか?」といった質問をいただくことがございます。ですが、母親は、日産の子会社にて25年勤務をしており、薬局とは関係がありません。面白いことに、母親の勤務地は、自宅から徒歩1分といった立地にございます。私の今の仕事とは、大きく異なった生活をしているのではないでしょうか。また、祖父は日本のOCSといった会社で30年勤め上げ、現在は退職後の生活を満喫されているとのことです。

Q:これまで、海外のいくつの国に訪れたことがあるでしょうか?
A18カ国となります。インド・タイ・カンボジア・ラオス・シンガポール・マレーシア・ベトナム・ミャンマー・台湾・中国・香港・アメリカ・フィリピン・インドネシア・ケニア・エチオピア・ジブチ・ナイジェリアです。来月、パプアニューギニア・ソロモン諸島・オーストラリアへ訪問予定ですので、こちらに3カ国追加されることとなります。

ここまでの、第一部を纏めさせていただければと思います。私の法人はアソークにあり、2012年に設立致しました。事業内容としては、医薬品の小売・卸、クリニックも経営しています。また、輸入販売事業も実施しております。従業員が約40名。資本金が1,400万バーツ。私のプロフィールとしましては、横浜出身で、大学生のときに起業をしました。在庫管理システムの販売を通して、資金を貯め、タイにやってきました。24歳の時に会社を設立し、薬局事業に取り組んでいきます。時間があれば、新しい国に訪れることや、新しい経験をすることが好きです。独身で、現在彼女はおりません。
母親は日本で会社員の職に就いております。最近は経営大学院の受験勉強に時間をとられ、運動不足気味です。今やりたいことはスノーボードと温泉です。

    何故タイか、何故タイで薬局なのか、何故タイでクリニックなのか
非常に多くの方に聞かれる質問です。私が、21歳で会社を設立してから、30歳となったイ現在に至るまで、何をしてきたのかという点を紐解いていくと、この質問に対する回答が詰まっておりますので、1つ1つお話できればと思います。

まず、1番最初に実施していたことはシステムの販売、営業の仕事です。遡ると21歳の時に、私は就職活動をしていました。就職活動をしている中で、会社の経営者・社長の方々と多くお会いする中で、私は何故か社長に惹かれたのです。私には彼らがとても格好良く見え、純粋に私も社長になりたいと思いました。また、その思いを伝えたりもしました。すると、ある時、ある社長の方から、「会社をやりたいのであれば、もしあなたが作ってくれれば、現在、我々の会社は人手不足なので、仕事をお願いすることが出来ます」と言われました。私としましては、「自分で仕事をやりたい・会社をやりたい」。お話をしている社長の方からは、「会社を作ってみてはどうか」と言われている。そして私は、断る理由は無いと感じ、「はい」と2つ返事をしたことが、私の会社のスタートするきっかけでありました。その足で、開業届を出し、会社を作りました。そして、当初のお話の通り、「会社を作ってきました」と報告をして、頂いた仕事が、システムの販売といったものだったのです。これは、営業職でありました。具体的に申し上げますと、テレアポ。1日に70件~80件コールし、アポイントを取得することが出来たら、先輩の営業の方々と一緒に、お客様を訪問するといった内容でした。それから、2年間、こちらの仕事を実施しておりました。そして、2年間の中で多くの経験をさせて頂き、自分でWebサイトが作れるスキルを取得しました。ある日、一緒に仕事をしているエンジニアの方々と、話をしていると、「飯田君は、何かモノを買って売ってみたらよいのではないか」と言われたのです。彼は、昔からタイのヤードムを好んで買っている、とのことでした。私は、そのヤードムを知らなかったので、それは何であるのかを訪ねると、どうやら、タイといった国では、色々なモノが売られているらしく、そしてそれらが、日本に入ってきて、また、売られているらしい、と伺いました。そして、さらに私が驚いたことに、彼がそのヤードムを購入しているインターネットサイトが、私からはあまり優れているようには見えなかったのです。そして、私は彼に尋ねました。「何故、こちらのサイトで購入をされているのですか?」と。すると答えはシンプルでありました。「安いからです」、とおっしゃったのです。私は、「なるほど、安ければモノは売ることが出来るのか」と感じました。そして同時に、自信がありました。私は、絶対に、先輩が好んで商品を購入しているインターネットサイトよりも優れているものが作れ、且つ、優れたマーケティングが出来ると感じていたのです。そして、飛び込んできたのが、タイという国なのでありました。
タイに来て、私が最初に取り組んだことは、現地の多くの小売店を周り、売れそうなものを購入し、写真を撮影しサイトにアップをし、日本にマーケティングをかけ、売れたものからパッキングして日本に送る、といったものでした。とても多くのものを販売しました。服、靴、時計、眼鏡、雑貨、食品、etc. 本当に多くのものを販売しました。するとやはりその中で、売れるもの、売れないものといったものが分かれてくるのです。売れないものはたくさんありました。服、雑貨、バッグ…。そういったことを実施していた時に残っていったものが、実は薬局の中にあった商品だったのです。皆さん、最も売れた売れ筋商品は何だったと思いますでしょうか?実は、「毛生え薬」なのです。私が最も販売したものは、「育毛のシャンプーとローション」でありました。これがとてもよく売れました。1ヵ月の最も販売できた時には、約300万円の売り上げがあったと記憶しています。利益率は約40%といった内容のものでした。ただ、その時に、毎日私が実施していたことは、薬局に通い、大量のローションやシャンプーを購入し、段ボールを抱えて帰宅し、家で一人パッキング作業をする、という、非常に非効率的なものでありました。それであれば、「薬局をやったほうが良いのではないか?」と感じ始めていました。そして、現地の小売店を作りました。なぜなら、薬局を始めることで、今購入している値段よりも安く買うことができるのです。小売店からではなく、卸から買えるようになり、販売する商品も決まっていたので、在庫リスクは少ないと考え、且つ、自分で店舗を構えてしまえば、オフィス兼自宅としても使えるとも思いました。このようにメリットしかないと考えたからであります。そして、祖父に資金を借り、薬局事業を始めたのが24歳のときでありました。
そして、薬局を始めると、非常に色々な方が入ってきました。タイの方、西洋人の方、日本人の方。ある時、日本人の方の接客をし、タイの薬剤師の方に通訳をして薬を処方させて頂くと、その日本人の方が非常に喜んでくれたのです。そのお客様は、私の薬局を気に入ってくれ、お客様が別のお客様を連れてきてくれるようになったのです。そこで私は、感じました。「もしかしたら、需要があるのではないか?」、と。そこで何をしていくかと言うと、「店舗を増やしていく」のです。2店舗~3店舗、そして5店舗となったところで、また気付きました。毎月毎月、大量の薬を買っていると、それらの薬を仕入れる値段が安くなってくるのです。では、「他の薬局に売れるのではないか?」と感じたのです。仮に、1店舗で経営している薬局があるのであれば、我々の薬局から購入したほうがコストダウンできるのではないかと思います。タイには、たくさんのモーターサイクルが走っているので、配送はその仕組みを活用しお届けしてあげることができると考えました。そのようにして、始めていったものが、「卸」事業です。
今までは現地の製薬会社、卸業者から既存の薬局店に入っていたものを、我々がその機能を設けることで、さらに現地の卸にも配っていくといった事業です。その後、卸先の方々と付き合っていく中で、こんなことを言われました。「あなたは日本人なのに、どうして日本のモノを売らないのですか?」、「日本のモノを持ってきてくれませんか?」と。そこで、「わかりました。持ってきます!」と、なり始めたのが「輸入」の事業です。
そして、さらに次にクリニック事業を開始するのですが、これは少しイレギュラー的な始まりでありました。我々の薬局の隣にあったお酒を飲めるバーが、ある日閉店したのです。すると、オーナーの方と話し合い、その店舗も借りることに決めました。選択肢としては、「薬局を拡充する」、「売り場を拡充する」、といったものもあったと思います。ですが、売上が2倍になるのかというとそうではありません。家賃は2倍になり、従業員も倍になり、売上が増えるが利益率が落ちるのは困ったと考え、悩みました。そこで考え付いたのが、「クリニック」です。理由は2つあります。元々、事業の将来的なビジョンの中に、病院・クリニックを持ちたいというものがあったということが1つ。もう1つは、病院・クリニックが無いことによって、薬局のお客様が失われていたのです。何故かというと、薬局に入ってくるお客様の中で、薬局では対応できないケースといったものが存在するのです。薬局で販売することが出来ない、睡眠薬や、血液検査・ワクチンの販売や、健康診断書の発行。こういったものを要望されるお客様に対して、対応することが可能になるのは、今後強みになっていくのではないかと思い、クリニック事業を始めました。
続いて、最近取り組んでいるものが、システム事業です。在庫管理システムを自社で開発しており、既存の店舗や現地の小売店に販売していくといったものです。これは、今後取り組みを強化していこうと考えています。
そして、これからは、もっと既存店舗を増やしていくことにも取り組んでいます。具体的には、店舗の買収や、新規出店です。
これらが、私が会社で今までやってきたこと、取り組んでいきたいこととなっています。参考までに、業績をご確認ください。現在、薬局事業だけで約2.4億円の売上となっています。クリニック事業を含めますと、年間約3億円の売上規模となっています。従業員が約40人。日本と比較すると、5分の1~10分の1のサイズになるとは思いますが、このような薬局経営が私の会社概要・事業内容となっています。


    薬局(店舗)ビジネス成功の方程式
第三部となります。薬局(店舗)ビジネス成功の方程式。店舗ビジネスをなされている方々は関心があるのではないでしょうか。
こちらに関して、私の中でセオリーがあります。「4つのエレメント」を強化したら、絶対に成果がでます。反対に、この「4つのエレメント」を無視した場合、絶対に成果は出ません。私の経験則としてあります。これは一体何でしょうか?
場所・立地。サービス、スタッフ。商品。価格です。皆さん、こちらに関しては、頷けるのではないでしょうか。これらに磨きをかけていった店舗で、失敗している店舗は無いはずです。反対に、これらを無視して成功している店舗というものも無いはずです。では、店舗ビジネスで成功するためにはどうすればよいのか。答えは簡単なのではないでしょうか。この4つのエレメントを磨くのみです。そうすることが出来たら、自動的に成功します。ただ、もちろん磨き方にはアイディアがあると思います。これから、私がいままで実施してきたものを紹介していきます。なかなかユニークなものもあるので、私も気に入っているものです。

1つ目、場所・立地に関してとなります。あまりイケていない店舗に飛び込み、オーナーに直接交渉するのです。「For RENT」はもう遅いと資料に記載しましたが、少し詳しくお話をします。皆様も、町を歩いていて、不思議な店舗といったものを見たことがないでしょうか。何故、このような場所にあるのだろう?儲かっているのだろうか?と感じるような店舗です。少し古く、あまりお客様が入っていないような雰囲気のある店舗です。私は、そこに入っていって、オーナーに直接言うのです。「この店は、儲かっていないのではないですか?」と。「私に貸してくださったほうが良いのではないですか?」と。これは、オーナーの方に直接タイ語交渉をするので、かなりハードルは高いと思います。ですが、効果は抜群です。なぜなら、オーナー自身も、2万バーツ~4万バーツほどの利益しか出せていないケースが非常に多いのです。そういった店舗は、私が新たに5万バーツ出して借りてあげたほうが絶対に良いのです。皆さんもそうは思いませんでしょうか?ですので、私はこの営業をすることに決めていて、3~4店舗はこれを成功させ、実際に出店する結果となっています。For RENTが出ている時点の物件は、実はもう値段が吊り上がっており、薬局のような利益率のそこまで高くないビジネスをやっている方々は、借りることが出来ないのです。ですので、For RENTが出る前に物件を抑えるといったものが、私のアイディアです。時間を見つけたら町を歩き回り、該当の店舗を見つけては、オーナーに直接声をかけるというものが、私の仕事です。また、もう1つのポイントとして、1時間における通行人数が、1,000人を超え、家賃が5万バーツを切る店舗があれば、私は借ります。なぜなら成功するからです。条件としては、BTS沿線で、エリアの指定は必要ですが、この状況が作り出せたら、儲かるビジネスが出来るという指標は必要です。これによって、自社の従業員を飛ばし、物件を探してもらうことも出来るようになります。
続いて、サービス(スタッフ)に関してとなります。私の会社の90%以上の従業員は女性です。どうでしょう。男性比率のほうが高い、タイにある会社を経営している方はおりますでしょうか?女性比率のほうが高い会社のほうが、多いのではないでしょうか?ですので、私は、女性の方々に、いかにして働いてもらうか。いかにして、利益を稼ぎ出してもらうかというところに注力しています。こちらを作り上げていくのが、私の仕事だと思っています。色々な施策がありますが、女性が好むであろうおしゃべりをしたり、一緒にご飯を食べにいったり、色々な考え付く限りのことを実施します。結果、薬剤師を除いてですが、2年間、私の会社は、誰も退職していないのです。2年間、タイ人が誰も辞めないのです。離職率とても低いです。創業メンバーである4人のうち、3人が残っています。設立から7年経過している会社で、あまり退職者のいないという会社は珍しいのではないでしょうか。これは、辞めてないから良い悪いではなく、長く会社に勤務しているロイヤリティの高い方に、一生懸命働いて頂くということは、会社経営の基盤を作るうえで、安定する良い材料となるのではないかと考えているのです。具体的な施策は無数にありますが、こういった状況を目指して作り上げるといったことが、私の日々の仕事だと考えているのです。

残りの2点に関しては、少し駆け足でお話できればと思います。なぜなら、私の会社はこの2点において、まだあまり強みを持っていないのです。
まずは、「商品」です。薬局の中で、商品を差別化するということは、非常に難しい作業なのです。タイに長くお住まいの方であっても、ある商品が、特定の薬局にしかないという状況を見つけることは、非常に難しいのでないでしょうか。何故ならば、どこにいっても同じ商品が販売されているからです。ですので、商品で差別化をするということは逆に薬局においては非常に難易度が高い。さらに逆を返せば、とてもチャンスだということなのです。これができる薬局はあまりありませんので、私は、ここに着手しようと輸入事業を始めたという経緯もございます。自ら持ってくることによって、自らの薬局の商品を差別化していく、といったことであると思います。例えば、商品の差別化でいうと、飲食店を例にとると分かり易いのではないでしょうか。絶対に、そこでしか出さないおいしい味を出しているラーメン屋さんがあったとします。そこは、多少立地が奥まっていたり、サービスがそこまで高くなくても、価格が少し高くても、お客様は来られるのではないでしょうか。薬局はそうではなく、商品で差別化することができないので、それ以外の点において差別化をするということが必要となってきます。いずれのビジネスにおいても当てはまるのではないかと思います。どこに自社の商品の強みがあって、どこにまだクリアしなければいけない課題があるのかというところを11つ突き詰めていくのです。
4つ目は「価格」です。現在、私の薬局では、まだまだ非常に安い価格とは言えないのです。もちろん弊社よりも低い価格のところや、高いところもございます。1つ事例を紹介させてください。20131月に起こったクーデターを覚えていますでしょうか。その時に、タイにいらっしゃいましたでしょうか。バンコクシャットダウンといい、私は忘れもしないのですが、アソーク通りが、シャットダウンされたのです。政治デモによって、道路が封鎖されるという事件でした。その時に、我々に会社は、売上の30%を失いました。何故なら、我々の店の目の前にテントが張られ、日本人のお客様が全く入ってこなくなってしまったのです。もし、私の会社があの時に、日本人のお客様100%で構成されている薬局であったとしたら、おそらく倒産してしまっていたのではないかと思います。日本人をターゲットとした薬局なのであれば、もう少し商品の値段を上げられるのではないかと思います。ですが、日本人のお客様の比率を増やすことは、同時にリスクが増え続けるということです。あの時に、私の会社が潰れなかったのは、タイのお客様・その他の国々のお客様がまだ、多く比率を占めていたからではないかと思います。日本人の方々は、何か問題が起こると移動したり、いなくなったりすることが多いといった特徴を持っているマーケットだと理解しています。これをコントロールしていく、価格をコントロールしていくといった上でも、大切な要素だと理解しています。これが、私の申し上げたい4つのエレメントです。

続いて、ではこれらのエレメントを薬局に落とし込んでいくと、どうなるのでしょうか。ここからは、是非自ら店舗ビジネスをやられている方々は、ご自身のビジネスに落とし込んで考えてみて頂きたいのです。我々の事業でいうと、運営に関しての、立地というものは割愛できるのではないかと思います。店舗を開業した時点で、立地というものは動かせなくなりますので。なので、動かさないものとして話を続けていきます。
サービスというものが2つに変わります。薬局においては、「知識」、「接客」です。「知識」・「接客」・「商品」・「価格」。この4つの要素が勝った瞬間に薬局ビジネスは勝ち抜けるのではないでしょうか。反対に、この4つで負けてしまったら、薬局ビジネスは、負けてしまいます。同時に考えて頂きたいことが、日本人マーケットとタイ人マーケットでは、求められる要素が違うということです。現在は、日本人向けの薬局を2店舗。タイ人向けの薬局を3店舗経営していますが、この4つのエレメントに対して、求める優先順位が日本人とタイ人マーケットでは異なっているのです。日本人マーケットに関しては、1番、品揃え。2番、接客、知識。どちらも優先順位を2番としました。最後に価格。続きまして、タイ人マーケットに関しましては、1番、品揃え。2番、価格。3番、知識。4番、接客。こちらも、ご理解いただけるのではないでしょうか。日本人マーケットとタイ人マーケットでは、注力をしていくべき要素が異なっているのだと考えています。それらを、店舗毎に何を求めているのを理解し、答え続けること、というものが、私が店舗ビジネスをやっていく中での、出した答えであります。さらに、これをさらに昇華させていくと、私は、この要素1点につきるのではないかと思います。「経営者が現場に出る」。私の持論としまして、オーナーより一生懸命に会社のことを考えている従業員はいないのです。残念ですが、おりません。なので、オーナーが自ら店舗・現場に出て、どうなっているのかということを知らないと、そもそも店舗をうまく経営してまわしていくことは、私は不可能だと考えております。もちろん優秀な従業員がいて、その方に任せることができるのは非常に良いことだとは思いますが、だからといって、1年間に1回も店舗に出て、現場に立ったことがありません、という会社が伸びているとは私は思わないのです。これらが、薬局事業を行っていく中での、成功の方程式だと、私は考えています。

    飯田直樹 経営論
最後に、飯田直樹経営論を披露させてください。私が10年間会社を経営していく中で、特に注意して取り組んできたことを抽出し、スライドにまとめました。それは、「シナジー経営」という呼称を使いたいと考えているのです。シナジーとは。相乗効果といった言葉です。
複数の企業がアライアンスをし、有利に事業が展開される場合、もしくは1つの企業内で、別々の事業部門が共同することで、やはり事業が優位に展開される場合、シナジー効果が発揮されたということになる、という情報がございます。私が、気付いて遡って行ってきたことは、まさにこれであると考えているのです。
1つ目、各事業の成長が他の事業の成長につながるように事業を展開していく、こと。「事業シナジー」です。薬局とクリニックの事例が当てはまるかと思います。薬局が自動的に頑張り、目の前のお客様に全力投球することによって、お客様が入ってくる数が増えると、自動的にクリニックに送客できる客数が増えるのです。逆もまた然りとなっており、クリニックが一生懸命、目の前のお客様にサービスをすることによって、クリニックの患者さんが増え、薬局の売上が上がってくるのです。さらにいうと、卸事業を合わせますと、3つのシナジーが生まれており、薬局が商品を売れば売るほど、卸のボリュームディスカウントがきいてきます。すると卸事業が販売しやすくなるのです。クリニックも同一です。クリニックがお客様を抱えれば抱えるほど、薬はたくさん販売が可能となります。すると、薬の卸値が下がり、自動的に卸事業の売上が上がるようになるのです。この仕組みを、戦略的に作っていくということが、事業シナジーなのです。但し、このシナジー経営には、会社の規模も影響してきます。すべての会社に当てはまるとは考えておりません。アーリーステージという、従業員が約40人までの会社、且つ、資本が少なく限られたものにおいて、継続的に利益を上げていくことを目指すセオリーとして、これらは有効なのだということが実証されているのです。
2つ目、時代のニーズとあっていること。これを人は、「時流シナジー」と呼びます。孫正義さんの言葉をお借りすると、「時代の流れに乗ること」、となるのではないでしょうか。分かり易く伝えると、今、日本に赴き、新規で新聞事業を始める人は少ないのではないかと思います。これだけの、オンラインの時代において、これから新たに紙を擦ろうという人はなかなかいないのではないかということです。どのようなところにマーケットが大きくなっているのか、小さくなっているのかというところをリサーチするのです。マーケットが大きくなっているところに事業を展開していくのです。具体的には、タイのヘルスケア事業というものは、これから約20年をかけて高齢化がすすみながら、徐々に大きくなっていくと考えられています。この20年に関しては、このマーケットは伸びていくのだと私も同じく考えています。ですので、私が今、このマーケットから離れる理由は無いのです。是非、今この段階で、さらに強化したいと考えているもの。それがこの「時流シナジー」でした。
最後に3つ目です。会社の理念に沿っているということ。これを、私は「理念シナジー」と呼んでいます。私の会社が働いてくれている従業員の方というのは、何故かというと、目の前の患者様やお客様にサービスをして、喜んでもらうことが嬉しい、この仕事が楽しいと感じている方が多いのではないかと、私は思っているのです。こういった方々に対して、私がもし、いきなり全く別業態の仕事を始めたとすると、きっと従業員の方々は、何だこの会社は、と感じてしまうのではないでしょうか。私たちの会社は、オーナーのお金儲けのために作られているものなのだろうか、と感じてしまうと思うのです。すると従業員のモチベーションはダウンするのです。事業を行うときには、基本的に、何故我々の会社が存在するのかという点と、シナジーを産む、もしくは産んでいるものに、積極的に事業を作っていくべきではないかと、私は考えているのです。これらの要素を突き詰めていくと、成功するイメージが描けるのではないでしょうか。新しい事業を開発していくときに、この3つのシナジーに則って展開していくこと、さらに事業を展開した後に、どうすればうまくいくのかということを、方程式化し、ブラッシュアップしていくということ。この2つが実行できれば、失敗というものは無くなるのではないでしょうか。これが私の考えてきたセオリーでございます。

以上となります。ご清聴、誠にありがとうございました。


≪バナー交換≫
≪お土産≫
知多RC安藤さまより頂いております。ありがとうございます。

≪ラッキードロー≫
本日のラッキードローは、横沢さまがゲットされました。

≪鈴木社長より閉会にあたり≫
飯田さん、とても素晴らしいスピーチありがとうございました。本日は多くの方にご参加頂き、誠にありがとうございました。それでは、第804回スリウォンRCを閉会させて頂きます。

20時閉会点鐘