2017年6月15日木曜日

783回バンコクスリウォンロータリークラブ例会66

19時開会点鐘
国歌斉唱
ロータリー4つのテスト

VISITING RTN
掛川グリーンRC 清水様
東京北RC 和田様
御殿場RC 芹沢様
西尾RC 手島様

GUEST
小倉様(ゲストスピーカー)
近藤様(飯田前会長のご紹介)
小野様(小田原会長のご紹介)
野上様(飯田前会長のご紹介)
田中様(飯田直前会長のご紹介)
山内様(小田原会長のご紹介)
佐藤様(小田原会長のご紹介)
糸永様(小田原会長のご紹介)
高橋様(小田原会長のご紹介)


小田原会長より

先週の日曜日に鈴木次期会長とウィム前会長と懇親会を兼ねた旅行にいらっしゃっていた鹿児島の茅野ロータリークラブの13名の方々とお食事をしました。我々の活動をお話させていただき是非一緒にということでしたので、これから進めていきたいと思います。
また自転車の贈呈式が623日(金)に社会福祉局で決まりそうです。
77日(金)はインストレーションパーティーです。日程が決まってきておりますので近々ご連絡いたします。
今回のゲストスピーチはサッカーを通じてタイと日本の文化・ビジネスにおけるスタンダードの違いという内容で小倉さんにお願いをしております。タイのサッカーの発展と日本のサッカーチームの進出は全て小倉さんのおかげではないかというぐらい裏方の仕事をしていらっしゃいます。日本代表がタイにきたり、タイ代表が日本に行ったりするときの世話を彼が引き受けており、タイのサッカー界の発展に貢献している方です。
来週はコーチAというコーチングについて日本の執行役員をされている青木美和子さんという方にお願いをしております。
次の週の20日は赤坂ロータリアンの退会にあたるスピーチ、最後の週27日は私の任期を終えてのスピーチをさせていただきます。


北浦幹事より

出席率を毎月ご報告しておりますが、先月の出席率が90%と上がってきております。今月がラストになりますので100%になるように頑張っていきましょう。ファミリーナイトをトンローの喜多郎寿司で先週行いまして、会計が800バーツぐらいオーバーしておりますが、鈴木次期会長にご負担いただきお支払しておりますのでご報告いたします。


飯田前会長より

この6月から来年の2月にかけて1500万円ぐらいの大きな浄水器のプロジェクトがございます。過去10年間で320台を色々な地区に贈呈しておりますが、以前の反省を踏まえ、事前サーベイ・教育・メンテナンス・価格を総合的に評価し、今後の新システム・サプライヤー・サポートの体制を考えていきたいと思っております。今日ご紹介する近藤さんは水質検査のプロでいらっしゃいます。我々が以前コンケーンに送った浄水器、実際に飲まれている水の水質を測っていただき、日本製とドイツ製の新しい浄水器の比較結果、またそもそも水とはどういうものなのか、その管理やシステムのお話をお伺いします。今日の情報を参考にして来週の理事会でプロジェクトの進め方を決め、国際ロータリーに提案をしてまいります。


近藤様より

コンケーンの学校の実態として20162月に設置された浄水器はポンプは稼働しておりますが中に入っているメディアの年毎の交換がなく、担当者は交換の必要性を知らず、また日々のメンテナンスもなく通水をしているだけの状態でした。訪問した3校は飲料水と手洗い・洗顔用水は分けられており、水が大事にされている印象でした。平均生徒数は180名、各学校の年間必要水量は年間45,200リットルとなります。水の基礎知識として人体に影響を及ぼすものに大腸菌細菌および病理性微生物があり、一番小さな0.3マイクロメーターのものが人体に入ると腹痛・発熱などの激しい症状を示し、浄水の塩素消毒では死滅しません。最近の日本の浄水器は口径の大きさが0.1マイクロメーター、ウィルスが0.4から0.2マイクロメーター、バクテリアが1.2から0.4マイクロメーターで、バクテリアやウィルスは通さない、ということになります。TDSは水の中にある不純物の濃度ですが濃度が高いと悪いと言うものではなく、日本の水道水は100160PPMとなります。今回浄水器のプレゼンをされた2社は三菱レーヨン、もう一つはドイツ製のBWTで、一番の違いは三菱レーヨンは400膜のマイクロフィルターという膜を使っており、口径が0.1マイクロメーター、中が特殊な螺旋状の形状でバクテリアがくっつきやすい形状になっています。ドイツ製のものは口径が0.02マイクロメーターと非常に小さく平膜の構造になっています。日本製とドイツ製の水のフローの違いはドイツ製のものには膜を長持ちさせるための前段階の送水をするためのポンプがなく、またイオン交換樹脂のフィルターの経路がないため膜がダメージを受けやすくなっています。活性炭の逆洗浄メンテナンスは三菱はマニュアルですが、BWTは自動となっており、停電時は再設定が必要となりますが、学校側でその知識を持つ人がいるのかが問題となります。
また学校のサンプル水でTDS除去率を比較したところ、ドイツ製のほうが口径が小さいためTDSの除去率が上がるはずですが数値が上がっていないため、品質に問題の疑いがあります。
吐出量は実験したところ、三菱は一分あたり5.2リットル、BWT1.6リットルのみでした。
膜の交換時期は三菱は50,000リットル、BWT12,000リットルで年間3回変更の必要があります。
年間のコスト比較としては三菱はランニングコスト、メンテナンス込みで78,000バーツ、BWT72,000バーツですが、膜を3回変更するコストが入っているのかどうかは不明であり、2年目以降のメンテナンスは日本はタイで入手可能な汎用品の使用、ドイツ製は全てドイツからの規格品を使用するので高くなります。メンテナンスに関して三菱はリストがあり変更次期記載がありますが、ドイツ製はありません。浄水器の比較は両方ともNSF規格を取得しています。
実績としまして三菱は日本人学校や企業に設置実績がありますが、ドイツ製は個人・レストランなどにあり学校・企業にはありません。以上です。


飯田前会長より

グローバルグラントとしては浄水器を贈呈して終わりではなく、5年間のローカル側の費用負担、サポート体制も提案しなければなりませんので、本日の話を参考として、既存の浄水器と今回の日本製、ドイツ製の3つの中から国際ロータリーに提案するものを決めていきたいと思っております。


小倉様(ゲストスピーカー)より

タイのサッカーとローカルと日系企業のギャップ、世界でのサッカーにおけるタイと日本の立ち位置、また将来の夢をご紹介させていただきます。日本の大学を卒業、アメリカのボストン大学大学院を出た後、タイに来て日系IT企業で営業として就職しました。タイで日系企業勤務の場合、海外にいても日本人とのやりとりに終始してしまうこともあり、2012年に日本人営業を募集していたチョンブリFCに転職をしました。チョンブリFC4年半勤務をし、チョンブリ以外でも仕事をする機会が増えたことから自分の会社を設立し今に至ります。サッカー協会に入ったのは、父親が元日本サッカー協会の会長をしており、Jリーグの立ち上げや日韓ワールドカップの招致活動などをしていた背中を見てきたので、サッカーの選手や現場ではなく裏方の仕事に小さい頃から興味があったことが理由です。

私が勤務をしているタイサッカーリーグは、今年からトヨタさんが冠スポンサーについたことからトヨタタイリーグという名称に代わり、4部リーグ構成でT1~T4 の合計100クラブを超えるサッカーリーグです。競技レベルは日本のJ1J2の間くらいと言われており、チャンピオンチームですと鹿島アントラーズを倒したりなどレベルも上がってきています。観客動員数はトップのチームで平均15,000人で、J2レベルとアジアの中でも上位に入ります。日本のJリーグは会社組織として運営をしていますが、タイのサッカークラブは殆どが富裕層の方が経営をしており、キングパワーのオーナーグループ一族やサイアムスポーツの社長一族などオーナークラブが多いことが特徴となります。運営費用としてはスポンサー費用に依存しており、日本や欧州ではスポンサー費用以外にチケットやグッズで売上をたてますが、タイではチケット代が安いこともあり、理想的なスポーツビジネスにはなっていないのが現状です。その点では日本とは違ったサッカーブームが進んでいると言えます。タイ人もサッカーが好きで、テレビでも9割がイングランドプレミアムリーグでしたが、近年ではオーナーの投資やサッカーのレベル向上で注目度も上がってきています。プロリーグ自体は2005年からありましたが、近年は投資も増え急成長しています。選手のサラリーも上がったことにより日本人選手も増え、過去3年で450人入りました。世界的リーグを見ても日本人がこれだけいるリーグはタイだけと言われており、日本人が関わるスポーツリーグは少なく注目度も上がったため、日系企業様のスポンサーも目立つようになりました。

日系企業とローカル企業の違いと言えば、日系では共通のルールがある、時間を守る、約束を守る、物事を計画的に進める、責任感を持ってことにあたる、ということが特徴的であり、タイのローカルではオーナーがタニマチ的な方が多いこともあり、色々ルールが変わる、時間にルーズ、中長期的な思考が苦手、また、その割に外国人に対する評価が非常にシビアでミスなどがあるとスケープゴートに使われたりします。逆に日系企業の弱みとは意思決定に時間がかかる、手段が目的になることがある、日本の価値基準に固執する、日本で思ってる以上に認知度がない、外国語使用の業務に弱い、ローカル企業の強みとしては、エンタテインメントとしての映像や印刷物のデザインセンスが秀逸、その点での仕事は早い、助け合う結束度も強く、帳尻合わせのラストスパートに長けている、政治的な空気の読み方・立ち回りの良さ、やる気になったときのスピードが素晴らしい、というのがタイの組織で働いていて面白いところです。

今はJリーグとタイリーグが提携をしてアジア進出活動をしていますが、チョンブリFCとヴィッセル神戸というクラブでの提携活動において、新聞などのメディアや記者会見などにも出ています。
また、自前のメディアスタッフが提携に向けて映像作成などをし、他のタイのクラブがしたことのないような仕掛けをしています。露出を増やして注目されるためにYouTubeチャンネルを日本向けに作り、チームと選手の紹介をしています。タイのサッカーは発展途上のリーグなので日本と比べて技術的に低い、プログラムにあるべきものがない、というようなことも多いのですが、足りないものだからこそやったもの勝ちという意気込みで、結果的に日本との架け橋的役割をしています。日本人が海外のアジアのクラブでやっている状況はあまりないので、周辺国とのやりとりが多くなりネットワークも広がり、そういった部分でJリーグさんのアジア戦略のお役に立てているかなと思っています。前職とは違った業界や関係のないスポンサーさんなどの出会いや、サッカーを通じて何かしようという相談を受けることが多いので充実しています。例えば他の業種、ハローキティとコラボなどをして日本の週刊誌や経済誌などにも取り上げていただきました。それ以外に自分のためだけでなく、タイのクラブを強くして日本を倒したいという思いもあり、タイクラブ初でタイ人を日本のJリーグに留学させたり、18才のタイ人がFC東京のトライアウトに行ったり、タイ人が初めてJ3にデビューしています。タイ人もサッカー業界で認知されると同時に、タイのオーナーも日本の漫画のような文化に親しんでおり、「キャプテン翼」の作者に会いたいというので、タイでのワールドカップと併せてイベントを開いたりしました。女子タイ代表の選手を日本に送ってデビューさせたりなどの目立たない活動もしております。

サッカーも徐々に活発になってきているので、男子だけでなく女子のフットサルやビーチサッカーなどの色々な競技が世界に多様に広がってきています。その中でタイのサッカーを良くするためにはタイの立ち位置を知らねばなりません。日本は政治的なことで言うとFIFAで常連理事を出したり、日本のJリーグ運営能力は世界的にスポーツ界でも素晴らしいもので日程がずれないことなどに感心されており、そういった点で日本というのはアジアのリーダーでもあります。タイはアジアの中では強豪国では言いづらいですが、イングランドプレミアムリーグでオーナーになったり、アジアの中でも急成長しています。タイの目標は10年以内にワールドカップに出ることで、ということはまだ世界に打って出れていない、というのがタイの立ち位置です。

今後の課題は日本は選手以外に指導者の活躍、技術力と合わせて決定力の向上、外国人助っ人としての能力と試合を決める場面を増やすことが挙げられます。リーグ自体の人口が伸びていないので観客動員数の伸び悩みがあり、収入を増やす方法として放映権をアジアに売っているのがJリーグなので海外進出が鍵となります。
タイサッカーの課題はずさんな経営の改善、選手レベルの向上、年間スケジュールの固定化が挙げられます。最近はほぼ日程が守られるようになっており、日本に近づいています。世界基準の認知遵守、包括的継続性のある方針づくりが課題です。

私自身はタイサッカー協会で働いておりJリーグを見て育っているので、アジア進出のお手伝いも続けていきたいと思っています。私の将来の夢は日本を世界のサッカーチャンピオンにすることです。ヨーロッパの一流選手が日本に来たり、近隣諸国が切磋琢磨して強くなり遠征で遠出をしなくても済むようにアジアを世界の中心にしたいと思います。また日本を指導者や裏方の輸出大国にしたい。ブラジルは選手や指導者の輸出大国ですが、日本は指導者がたくさんいるのに仕事がない、語学問題や内弁慶で出たがらない傾向を変えたいです。
日本の外にいると国内では見えないことがたくさんあるので、日本人が知らないものは外からけしかける、周りのレベルを上げることにより自らのレベルも上げなければならないというような環境にするために、私だけではなく他の国にいる日本人たちといつかそんな国にしたい、という思いで頑張っております。

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ラッキードロー
小田原会長です。
おめでとうございます。

キーホルダーを小倉様よりいただいておりますので配布いたします。

小田原会長より
今日は皆様お越しいただきましてありがとうございました。近藤さんもとても貴重な参考になるお話をありがとうございました。どうにかしなければと思っておりますので、来週の理事会で話し合いたいと思っております。小倉さんもありがとうございました。我々も日本の外から日本を良くするために海外で活躍する思いを共有しながら頑張りたいと思います。今日はありがとうございました。



20時閉会点鐘

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