2019年6月28日金曜日

第868回例会(2019年6月25日)


868回 バンコクスリウォンロータリークラブ議事録



日時:2019625日(火)19-20
開催場所:INTERCONTINENTAL HOTEL 4
出席者:
《スリウォンRCメンバー》
北浦会長、小田原前会長、飯田前会長、スモンRTN、鈴木RTN、飯田RTN、立川RTN
佐藤RTN、伊原RTN、ティタパーRTN
《来訪RTN
(東京新宿RC)増田様
《ゲスト》原様、高田様
(パーソネルコンサルタント社)磯村、中村、中田、神田
17
RTN…ロータリアン(クラブ会員のことを指す)

本日の議題
《会長報告 北浦会長より》
    本日卓話をして頂く原様のタイのデジタル全般についてのお話を楽しみにしている。
 新宿RCの増田様とは、不動産業界の大先輩として公私ともにお世話になっている。
 また、新宿RCのメークアップに訪問した際には、来年度事業等一緒に出来るように協
 議したいと思っている。

《幹事報告 立川幹事RTNより》
 72923日 通常例会
                      16日 祝日のため休会
                      30日 会長交代式

 831日 サコンナコン県にて自転車の贈呈式
 ※来週72日にホームページを通じて群馬の高崎RCの方がメークアップに来られる。


《プロジェクト報告 飯田RNより》
 ・自転車委員会は、過去17年間で51,000台の自転車を贈呈してきた。
 ・1年間活動を休止していたが、皆さんや日本にいるメンバーの入江さんの協力を得な
  がら、日タイ関連部署と粘り強い交渉を続けてきたことが稔り、再開の目処が立っ
  た。
 ・再開1回目の贈呈が831日であり、サコンナコン県の灌漑用水ダム建設を通じて
  地域振興を進める、という王室も関わる大きなプロジェクトへの参画となった。
 ・スポンサーが決まっていないプロジェクトのため、資金調達をどうするかが課題とな
  っていたが、本日3350地区の役員が集まって協議をした結果、以下のようになっ
  た。
  →自転車400台のうち200台は王室プロジェクトに贈呈し、贈呈にかかる費用は
   3350地区の地区補助金を充当する。
      残り200台については、サコンナコン県近隣で自転車を欲しているRCを審査し、
   贈呈先を決定する予定。
   参画意識を持ってもらうのと、1年目、2年目と自転車の管理をしっかりしてもら
   うために、地元のRCから自転車1台あたり300バーツを徴収する。
   831日の式典は、スリウォンの活動が評価される場であり、タイ全地区(3330
   地区・3340地区・3350地区・3360地区)が参画するので、スリウォンの多くのメ
   ンバーに参加してほしい。
 ・71日〜来年630日までの間に、日本から約2000台の自転車が来る予定で、そ
  の贈呈先については、これから自転車委員会で検討して年度計画を立てて皆さんに共
  有する予定。
 ・自転車の組み立て・保管場所は今回コンケン県だが、次回以降はバンコクで行いた
  い。バンコク内に候補地はあるので色々と検討したい。
 ・引き続き自転車委員会の支援をお願いしたい。

《ご挨拶 東京新宿RC増田様より》
 ・バンコクに来るのは今回が5、6回目である。
    ・日本で新宿と名前がつくのは東京新宿RCのみ。

        新宿というブランド名を聞きつけ、海外からもメークアップに来られる方々が最近
        いる。
    ・現在新宿RC会員数は75名。
    ・毎週金曜日12:30から新宿で例会を行なっており、例会の出席率は現在85%
    ・今後バンコクに年56回訪れる予定がある。


《ゲストスピーチ 原様より》
 原様のご紹介

   佐藤RNより公演の依頼を受けて、快諾。
   グローバル化を進める企業コンサルを専門とする、Abeam Consulting (Thailand)社の
   代表取締役。デジタル業界に非常に強い会社。在タイ歴4年。

1、Abeam Consulting (Thailand)Ltd.会社紹介
    ・デロイトトーマツの監査法人のコンサルティング部門として1981年に創業した。
    2003年にデロイトトーマツから独立し、Abeam Consultingという名前に変わる。
    ・タイ事務所は2005年に創業し、現在コンサルタント数約320名。
    ・もともとは企業コンサル全般を行なっていたが、ここ最近はデジタルに力を入れてい
 る。


2、デジタルについて
 ・そもそもデジタルとは何か?

    ・インフォメーションテクノロジーとデジタルテクノロジーは異なるものである。
        インフォメーションテクノロジー…テクノロジーで情報を活用すること
  デジタルテクノロジー…ビジネスの定義、価値をテクノロジーで変えてしまうもの

 ・①〜③の流れ全体が流れ全体がデジタルであり、これをデジタルトランスフォーメー
  ションと呼ぶ。
  ①アナログのものをデジタルにする(デジタルのデータを作る)
  ②データ同士が繋がり意味をもつ
  ③意味を持ったデータが新しい価値を生み出し、新しい社会を作り出す    
 ・デジタルの世界になると色々なものが大きく変わる=ファンダメンタルチェンジ
  根本的にビジネスが変わる状況がすでに世界中で起きており、
  全ての企業が変化しないと生き残ってはいけない状況に来ている。

 ・企業のビジネスモデルの大きな変化例
  例1)日系建機製造会社
  【ステージ1】
   会社目線:いい製品をリーズナブルな値段で売る
  【ステージ2】
   顧客目線:センサーを全ての建機に積むことで、今までアナログで記録してい
        たデータがデジタルかつリアルタイムで見られるようになる。
   →データをリアルタイムで常に把握できることで、メンテナンスをどのようなタイ
    ミングで顧客に提供するべきかなどが、わかるようになった。
  【ステージ3】
   建設現場全体のプラットフォームになる
   =現在は建機を売るのではなく、建設現場の効率性をいかに上げるかにシフト
    効率性を上げるには、建設現場で必要なデータを全て繋ぎ、建機だけのデータだ
    けではなく様々な情報を一つのプラットフォームに統合することで、建設現場全
    体の生産性を上げるサポートをしている。


  例2)日系製麺機製造会社
  【以前】
   いい製麺機を作ることに注力:
   いい製麺機を製造し、製造ラインが止まらないようにすることで、美味しい麺を顧
   客に提供していた。
  【現在】
   顧客のニーズにフォーカス:
   製麺機自体にセンサーをつける
   →この製麺機はもうすぐ壊れるかもしれないなどが把握できるようになり、壊れる
    前にこのタイミングでメンテナンスをするといいなどの提案ができ、交換をする
    ことで、稼働率が上がった。
   ・ただ質の高い製麺機を作るだけでは勝てない状況になってきている。
   ・顧客にとって製麺機の質の良し悪しは関係なく、彼らが求めているのはいかに質
    の高い麺を作ることができるかである。

 ・タイのアクティブインターネットユーザー数は5700万人
  (2年前は3800万人だった ので、大きな伸び率であり、人口と同規模)
 ・タイ国内のスマートフォンの所有数は人口の約1.5倍。
 ・タイで1日のうちインターネットに接続している個人の平均時間は9時間。
  仕事自体が全てインターネットに繋がっている状況が起きている。
 ・タイのデジタル化への適応準備は、他の国に比べて進んできているといえる。
 ・タイ政府がスタートアップ企業の支援などを行なっていることも、タイ全体のデジタ
  ル化の推進に繋がっている。
 ・日本はここ5年で一気にデジタル化の流れが到来したが、タイは今年から加速する。

 3、デジタル時代のトレンド
  競合は様々なところからくる
   今まで競合だと思わなかった会社が、ある日突然競合になる状況が生まれている。
   例)Googleの自動運転技術開発
     自動車業界は、Googleが競合相手になるとは思ってもみなかった。
     →古典的な相手を見ているだけだと、勝負を跳び越される可能性がある。

  デジタライゼーションは未来のことではなく現在起きている話
・デジタル化でデータ同士が繋がると、今まで想像しなかったビジネスやサービスが
 生まれる。

  ・我々消費者が実際欲しいものと、何かが生まれてからそれが欲しい、便利と思うも
   のは異なる。
   例)アマゾンのおすすめ機能
     以前は必要だと思われていなかったが、現在では便利だと思う機能

  ・データ同士が昔と比べて繋がるようになり、業界という括りが変わる。
   今まで戦っていた土俵が変わるということが一瞬で起こる。

  ・デジタル化が急速なスピードで進む中で、どう流れに乗るのかが重要。

  ・リーダーシップ、ビジネスを変えるには大きな意思決定をしないといけない。
   例)ヨーロッパのお笑い劇場
    料金体系を、チケット制から笑えば笑ったほどお金を払う制に変更した。
    椅子の前にスマートフォンのような機械を設置し、顧客が笑った瞬間をカメラで    
    撮影し、笑った回数に応じて料金が変化する。
    結果として、料金体系変更前に比べて売り上げが30パーセント上がった。

  ・リスクあるビジネスはトップダウンで行わなければできない。
   →経営のリーダーシップがいかに自社のビジネスを変えていくかに繋がる。

  ・経営トップは常にデジタル化の次の変化を意識する必要がある。

《締めの言葉 北浦会長より》
 会長としての1年と少しの期間、ありがとうございました。
 任期中は奉仕事業に全て参加すると決めており、それが実行できてよかったです。
 また、伊原さんやティタパさんなど若手の方々が積極的に参加してくれてとても頼もし
 かったです。特にコンケン訪問は現地に行く大切さを感じることができた機会でした。
 皆さんのサポートのおかげでなんとか一年乗りきることができました。
 本当に1年間ありがとうございました。

20時閉会点鐘

以上


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